薬剤師の資格を取るだけでもたいへんですごいことですが、当然のことながら全国に薬剤師はたくさんいます。同じレベルの人が転職しようと同じ職場に面接に行った場合、専門資格を持っているほうが優遇されるでしょう。
自分のキャリアアップを考えるなら、専門資格を取ってそれをアピールするのもおすすめです。病気によっては特殊な薬を使った治療が行なわれることもありますので、専門の薬の知識があると最先端で活躍できます。感染症専門の知識や、がんの薬物治療に関する知識、HIVの治療に携わる専門知識など、医療が発達しているとはいえ難しい治療はたくさんあります。
その分野でのエキスパートになれば希望の職場で働くことができ、その経験がさらにキャリアにつながると言う良い循環が生まれてどんどん経験を積むことが可能です。まずは新しい勉強を始めるのもおすすめです。
薬剤師という資格は、単に薬のエキスパートではありません。広い薬物の知識を得ることにより、他にも取得が有利になったり自動的に取得できる資格があります。たとえば毒物劇物取扱責任者、食品衛生管理者などは行政窓口や保健所などに届け出をするだけで得られます。
かなり特殊な職業である麻薬取締官も、薬剤師で応募して採用されれば就くことが可能です。また、医療用の薬物の情報を病院などに提供する仕事であるMRにも就けます。MRは国家資格ではないですが、もちろん取得していたほうが有利です。
転職をするときには病院やクリニックだけでなく、薬物に関係あるような職業も幅広く視野に入れて考えてみましょう。たとえば製薬会社で薬の知識を生かして働くのもよいですし、環境衛生関連で感染症対策や検疫などの仕事に就くのもやりがいがあるでしょう。